早大が3、4位決定戦に臨み、完封負けを喫した。先発した伊藤樹(1年=仙台育英)は6回2失点で被安打5。140キロ台中盤の直球で押したが、勝ち星につなげることはできなかった。

今春のリーグ戦では6試合に中継ぎとして登板し、ルーキーながら防御率1・13の好成績を残した。先発を任されたこの日は、ストレートに加え、カーブ、スプリット、チェンジアップを効果的に投じたが、ボールが甘くなる場面も。「(高めに)浮いたボールを捉えられた」。捕逸や味方の失策も重なり、得点を許した。

慶大の「4番・一塁」清原正吾内野手(2年=慶応)とも対戦。第1打席を三ゴロに打ち取ると、第2、3打席はいずれも空振り三振。主砲を完全に封じた。「事前のデータでスイングが強そうだったので、気合を入れて投げました」と、納得した表情で振り返った。

秋のリーグ戦は、先発マウンドへ上がることにも意欲を見せる。「先発にはこだわりがある。チームに勝ち星をつけることができるのが(先発の)醍醐味(だいごみ)」。春は5位だったチームの投手陣の柱となる。