広島は首位ヤクルトに逆転負けを喫し、連勝は5でストップ。借金1に逆戻りした。試合前には獲得を発表していた秋山翔吾外野手(34)の入団会見が30日に行われることが発表された。同日にヤクルト戦を控えるチームメートと初めて顔を合わせ、練習参加も見込まれる。本人のコンディションや状態を確認し、その後の調整プランを決める。ヤクルト戦の打率がセ・リーグ6球団の中で最も高い“燕キラー”の合流が待ち遠しくなるような敗戦となった。

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待望論が増すような敗戦となった。「佐々岡広島」は6連勝を狙った本拠地で逆転負け。首位ヤクルトに力の差を見せつけられ、獲得が決まった秋山の加入が待ち遠しく感じられた。

秋山獲得決定後、初めて報道陣の前に姿を見せた佐々岡監督は実績十分の新戦力を歓迎した。

「みんなに聞くと野球に対する姿勢がすばらしく、プラスになることばかりだと。実績を考えても、ぜひ来て欲しいという気持ちが強かった」

つなぎの攻撃に厚みをもたらす存在と期待する。

ヤクルトには今季、1勝8敗1分けとなった。待ちわびる秋山は、ヤクルト戦の通算打率3割7分2厘という“燕キラー”。19年まで交流戦で対戦したセ・リーグ球団の中で最も高い打率を残し、16打点もセ6球団で最多だ。

「カープ秋山」のお披露目は30日。マツダスタジアムで入団会見が行われることを球団が発表した。その後はチームの練習に合流するとみられる。同日ヤクルト戦の出場は難しくても、7月22日からの3連戦を含めて直接対決を13試合を残す。燕斬りの指南役としても期待される。

勝率5割から再び借金1に逆戻り。乗り切れないチーム事情もあり、広島ファンや県内では秋山への期待度は日に日に高まっている。この日球団から発表された入団会見日には、地元テレビ局2社がライブ配信を予定する注目度だ。

加熱するフィーバーぶり。期待の新戦力が加わり、ここまで戦ってきた広島ナインには、さらに勝利へのこだわりが求められる。佐々岡監督も「チーム内での競争も生まれるだろうし、若い選手にとっては学ぶことも多くプラスになる」と現有戦力の奮起にも期待する。

合流まで残されたアピールの好機を逃してはいけない。【前原淳】

▽広島会沢(同学年の秋山について)「同級生ですし、いろんなことを話しました。来てくれたのは、本当にうれしいです」

○…中堅で存在感を見せた。上本が猛打賞で10試合連続安打を記録した。2回に右前打を放つと、4回無死一、二塁からは右翼への飛球をヤクルト山崎が捕球できず先制二塁打となった。さらに中前打で今季3度目の猛打賞。「追い込まれたら食らいついて逆方向に、という意識がたまたま人がいないところに飛んでいるだけかなと思います」と謙遜。10試合で8度目の1試合複数安打を記録し打率を3割3分1厘に上げた。

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