今季ワースト17失点の大敗から一夜明け、エースが悪い流れを断ち切った。ソフトバンク千賀滉大投手(29)が、今季最多125球の熱投で8回を無失点。「0で行こうと決めてマウンドに上がった。できて良かったです」。前夜猛打を振るった楽天打線を封じて今季8勝目を挙げ、チームの連敗を2で止めた。

6回無死一、二塁で浅村を三振、島内を併殺打に打ち取るなど、何度もピンチをしのいだ。7回終了時点で100球を超えていたが、8回も志願の続投。前日に5人をつぎ込んでいたブルペンを休ませることもできた。2試合連続で自責点0の投球を見せ、防御率1・70でリーグトップに浮上。さすがエースだ。次回は中7日、後半戦“開幕”で2位西武とぶつかる29日のマウンドを託された。

甲斐が新型コロナウイルス陽性の影響で離脱していたため、バッテリーを組むのは6月24日日本ハム戦以来、約1カ月ぶり。千賀は「(甲斐)拓也だな、と思いながら投げました。久しぶりに打ってくれたなと思って、うれしかったです」。V打も放った同期育成入団の相棒に感謝した。

2位の西武が敗れ、1ゲーム差に広げた。前日は就任後初めて、試合後の会見を行わなかった藤本監督も「1勝1勝がすごくしんどいんですけど、打線もいい点の取り方をして、千賀がしっかり投げてくれた」とご満悦。前半戦最後のカード、22日からのオリックス3連戦に向けて、弾みを付けた。【山本大地】

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