もはや誰も驚かない。阪神先発の西純矢投手(20)が、6回4安打無失点で勝ち投手の権利を持って交代した。さらに、プロ初のマルチ安打も決めた。

「全体的にテンポ良く投げることができなかったことは反省しなければいけませんが、その中でも粘って、先発としてゲームをつくるという仕事はできたかなと思います。序盤から援護していただいた野手のみなさんに感謝します」と振り返った。

投手ながら今季6度目の8番起用に応え、2回先頭でDeNAロメロの153キロを右前打。3回2死一塁では遊撃内野安打でチャンスを拡大させると、直後、9番坂本の三塁へのゴロがエラーを誘い、チームは4点目を挙げた。

この日3打数2安打。今季は20打数6安打、打率3割、4打点と野手顔負けの打撃成績。創志学園(岡山)時代は2年時から中軸を任され、3年時はエースで4番。高校通算25本塁打で、高校侍ジャパンの19年W杯では5番を任された試合もあった。今季は5月18日のヤクルト戦でプロ1号2ラン&プロ初完投の離れ業を披露。抜群の打撃センスで2試合連続完封負けを喫していた打線を活気づけた。

阪神投手のマルチ安打は、6月2日西武戦でガンケルが3安打して以来。日本人では21年8月27日広島戦で、西勇が2安打して以来となった。

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