打った瞬間に本塁打と分かるロッテ安田尚憲内野手(23)の放物線は、優に右翼フェンスを越えた。

2点をリードした8回、試合を決定づける6号ソロになった。「自分の中でいいスイングができたので。カーブかスライダーに体がうまく止まって、いい反応ができたと思います」。この4試合で3発。文句なしの1発が続く。

飛距離が伸びてきた。差し込まれての左飛も、フェンス手前まで届くようになった。「しっかりバット振れてるのが一番だと思いますし、初球からタイミング合わせて振れてるので、差し込まれることも減ってきたと思います。いい構えができていると思うので」と自己分析する。

プロ1年目の10月に放ったプロ初本塁打も、このドームだった。右中間のテラス席に入った。2年前の開幕前夜のこと。落下地点を指さし「(テラス席に入って)誰かがそのままキャッチしたと思います」と笑って振り返っていた。

当時は、広いドームのフェンス越えについては「できることなら越えたいです」と話していた。その年のCSでも千賀のフォークを見事に本塁打にしたが、惜しくも数10センチ、フェンス越えには足りなかった。

プロ5年目、じっくりと確かな成長を刻む。「リラックスしながらも力強さも出ているので、この構えを忘れずにやりたいと思います。力の入れ具合がしっくりきているので」。頼れるポイントゲッターになってきた。【金子真仁】

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