出るかナカジマジック-。オリックスの20年ドラフト1位、山下舜平大(しゅんぺいた)投手(20)が8日、京セラドーム大阪での1軍紅白戦に先発し、2回無失点に抑えた。

CSファイナルを4日後に控えたサプライズ招集。入団から2センチ近く伸びたという190センチ超の長身から、最速154キロの快速球をグイグイ投げ込んだ。西野、T-岡田、小田から空振り三振を奪うなど2回で1安打、2四球、3三振。ド迫力の投球に「どれだけ通用するのか確認しながら投げました。ファウルも取れたし、カーブも振ってくれた。もし使われるなら、チームの勝ちだけを意識したい」と自信を深めた。

プロ2年間で1軍登板がないどころか、今年は腰痛で2軍戦も8登板だけ。9月下旬に復帰したばかりだった。もしもポストシーズンで「1軍」デビューとなれば投手では史上初だ。

球筋を見るため球審を務めた水本ヘッドコーチは「いいものを見せてくれた。まだ何も決まっていないけど、あの監督だからね」とニヤリ。今季は、7月に支配下選手になった宇田川を勝ちパターンに入れたり、阿部を抑えに起用したりと中嶋監督の抜てきはことごとく当たった。相手にとっては不気味な存在がまた1人浮上した。【柏原誠】

◆山下舜平大(やました・しゅんぺいた)2002年(平14)7月16日生まれ、福岡県出身。福岡大大濠から20年ドラフト1位でオリックス入団。1軍での登板経験はなく、今季はウエスタン・リーグで8試合に登板。2勝2敗、35回1/3を投げて42奪三振、防御率3・31。名前の由来は20世紀前半の経済学者ヨーゼフ・シュンぺーターから。189センチ、95キロ。右投げ右打ち。

○…杉本が紅白戦で2安打と状態の良さをアピールした。比嘉から右前打、阿部からは2点左前打。コロナ感染や故障で2軍調整が続いていた大砲は「振りすぎないことをテーマにやっていて、結果ヒットになっているのでいいと思う。シーズンの最後の方に離脱してしまって貢献できていない。活躍できるように頑張ります」と好感触を口にした。

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