阪神青柳晃洋投手(28)がDeNA今永とのエース対決で6回無失点と好投し、チームをファーストステージ突破王手へ導いた。

「球場の雰囲気が全然シーズンと違っていた。緊張したけれど自分の投球ができた」と、シーズン投手3冠のエースは超満員の敵地にものみ込まれなかった。

「どんな形でも0で抑えることが大事」と初回から全力で飛ばした。3回以外は毎回走者を出しながらも「誠志郎(坂本)がしっかり工夫してくれた。ストライクを取る制球はあったので」と点は許さなかった。一発出れば同点の6回2死一塁では牧に左翼フェンスギリギリまで飛ばされヒヤリとしたが、力で押し込み左飛に。今季対戦防御率3・18、登板6試合すべてで失点していた苦手な相手に「0」を6個並べた。

「(疲労度はシーズンと)全然違いますね」と笑うエースは、自らのバットで試合を動かした。5回1死、今永の直球を右翼線へはじき返す安打で打線に火を付け、近本の2点適時打で先制のホームを踏んだ。「ずっと打ちたいなと思っていた。2分の1(でヤマを張ったの)が当たった」と直球を狙い打った。

矢野監督も「間違いなく一番はヤギやろね」と勝因に挙げ「アイツはなんでも一生懸命のレベルが高い選手なんで」と、打撃でも常に全力な姿勢が安打を生んだとほめた。CSは通算4度目の先発で初勝利。矢野監督が就任4年間で一番成長したと認める右腕が、エース対決の大事な初戦で最高の結果を出した。【石橋隆雄】

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