オリックス山本由伸投手(24)が24日、2年連続2度目となる沢村賞を受賞した。選考基準7項目のうち、完投と投球回をのぞく5項目をクリア。選考委員4人による全会一致で決まった。

選考委員からは、山本に対抗する投手がいなかったことへの注文が続いた。その中でも、今季、完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手(20)への期待の言葉が多く聞かれた。

平松政次委員(75)が「ロッテの佐々木朗希君が、13連続三振を取りながらパーフェクトやった。これは偉大なピッチャーの記録」と切り出した。ただ、それだけ偉大な記録を達成しただけに「もったいない」と強調して続けた。「このまま、ある程度1年間、7回、8回投げて、例えば13勝とか、それぐらいの成績を挙げたならば、これは山本とひっくり返ったなというぐらい。将来、必ずや沢村賞に入ってくれるんじゃないか。期待したい」。

堀内恒夫委員長(74)は、完全試合の次の登板で8回完全のまま降板したことに触れた。「なぜ、9回までいかせなかったか。いいピッチャーであるのは間違いない。伸び代も多いし、日本のプロ野球を背負って立つピッチャーになって欲しい気持ちを持っているが、いかんせん投げない。あんなに空けて大丈夫かなと思うぐらい間隔を空ける。うがった見方をすれば、あの160キロを投げるというのは、相当、体に負担がかかっているんじゃないか。負担が回復できないから、あれだけ登板間隔を空けていると思うしかない」と率直に述べた。

山田久志委員(74)は、将来を見据え、今からが大事だと指摘。「高校(を出て)から3、4年。ここで体づくり、技術が一番身に付いていく時期。そこを少し考えて、投げるだけの体力を付けていく。長い野球人生を送っていくなら、今、やるしかない。体力を今、付けてしまう。今、そういう時期に入ってきたと思う。この後、1、2年で常にロッテのエースとして、ローテーションを1年間、守れる。勝っていく。勝ち星でも20近く勝っていけるような、そういうピッチャーになれる数少ない素材だと思う。大いに期待している」と語った。

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