トラの2代目超人を目指す。阪神ドラフト3位の関東第一・井坪陽生(ひなせ)外野手(17)が26日、東京・江戸川の同校で指名あいさつを受けた。高校通算32本塁打で、50メートル走6秒0、遠投101メートルの身体能力を誇る。目標の選手には、今季限りで引退した阪神糸井嘉男外野手(41)を掲げる。「走攻守3拍子そろっていて、全てにおいて一流。自分の目標にはトリプルスリーがあるので」と力強く言った。

超人的な大先輩に続くためにも、気を抜かない。高校野球は引退したが、トレーニング施設完備の野球部寮に残る。後輩たちと交じって、現役時と変わらないメニューをこなすためだ。「しっかり練習して体を動かさないと、体重が落ちたり、増えたりするので。食事面も体重を見ながら管理していきます」とプロの自覚十分に、現在のベスト体重86~87キロを維持する。

岡田監督のサインが入ったドラフト会場のパスを手に、担当の平塚スカウトと並んで気持ちのこもった表情を見せた。まだあいさつを受けた段階だが、視線は早くも来春を向く。「やるからには開幕1軍も狙ってやりたい。長い期間、活躍することは難しいけど、高卒なので長めに20年は(現役を)続けたいです」と堂々と話した。糸井は大卒という違いはあるが、19年プレーした。目標の先輩も超えるキャリアを、これから始まるプロの世界で刻む決意だ。【古川真弥】

◆井坪陽生(いつぼ・ひなせ)2005年(平17)3月17日生まれ、東京都八王子市出身。4歳から野球を始め、七国小時代は八王子リトルでプレー。八王子シニア時代にはU15日本代表入り。関東第一では甲子園出場なし。。50メートル走は6秒00。遠投101メートル。高校通算32本塁打の長打力に、投手としても最速144キロを誇る強肩が魅力。177センチ、86キロ。右投げ右打ち。

▽阪神平塚スカウト 3拍子そろっているので、広い甲子園にマッチした選手だと思う。将来的には外野の一角を担ってもらいたい。

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