広島新井貴浩監督(45)が来季、一塁ベースコーチを赤松真人外野守備走塁コーチ(40)に託す考えを明らかにした。

「彼もその道のスペシャリストだった。走るってことはすごく大切だと思っているので、一塁ランナーの背中をどんどん押してほしいと声をかけている。すごく、アカには期待してます」。代走のスペシャリストとして、現役通算136盗塁。俊足だけでなく、優れた洞察力を生かし、盗塁増の指南役に指名した。

今季チームは球団史上最少の26盗塁に終わり、来季に向けて機動力復活を目指している。赤松コーチは盗塁数だけを追うのではなく、成功率を高めるためにも選手個々の意識改革から着手する。「洞察力を全体で磨いていかないと、盗塁数であったり(成功率)というのは増えていかない。ただ、スコアラー、コーチが走れと言って走っているようでは、ひとときの数字になる。全体的にずっと増やそうと思ったら、そういうところの研究も必要」。自身やスコアラー、選手が一体となって取り組んでいく。

機動力は盗塁だけではない。相手の隙を突いて次の塁を奪う走塁は準備が大切。データ収集や相手投手の癖を分析して、ワンバウンド投球が多い投手やカウントから縦の変化球や緩い変化球が予測できる場面では事前に選手に伝えていく。「足が遅い、速い関係なく次の塁に進む姿勢というのはできると思う。そこを何とかサポートしてあげないと。特にこれはレギュラー陣に、まず強く言おうかなというのはある。足の遅い速いじゃなく、レギュラーの選手が意識をしないと、やっぱりチームの意識は変わらない」。機動力野球再建に向けて、全力でサポートしていく覚悟だ。【前原淳】

〇…来季三塁ベースコーチは小窪内野守備走塁コーチが務めることとなった。今季は一塁ベース担当も、佐々岡前監督がコロナ感染により欠場した中で9試合は三塁ベースコーチを務めた。新井監督は「いきなり100点は絶対に無理。ベテランの優秀な三塁コーチャーだとしても年間通して100点取れるコーチャーはいない。そうであれば、積極的に攻めてくれと。ミスがあったとしてもこっちは全然OKだから思い切ってやってくれと」と期待する。

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