阪神が新外国人としてシェルドン・ノイジー内野手(27=アスレチックス傘下3A)の獲得に乗り出していることが18日、分かった。岡田監督待望の右の強打者で、外野手起用が基本線。大山、佐藤輝との強力クリーンアップ形成にメドが立った。また走攻守3拍子そろい、三塁など内野も守れる。指揮官は佐藤輝の三塁固定を白紙にしており、不調時には三塁で使う可能性もある。新助っ人は来季3年目を迎える若き主砲の成長を促す存在にもなる。

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岡田阪神が最大の補強ポイントだった右の外国人の本命としてノイジーに狙いを定めた。メジャー通算7本塁打、マイナーでは同67発ながらも球界関係者は「(攻走守)すべてが平均以上に達しているスマートなタイプの選手。パワーはないが、何でもこなせて日本で活躍できそう」と、広角に打ち分けることができる日本向きな中距離砲だと話す。

今季はアスレチックスに所属し、メジャー自己最多の89試合に出場。打率2割1分4厘、4本塁打、26打点を残した。映像をチェックした岡田監督は17日に名前こそ明かさなかったが「ええバッターや。確実性がまだある方な打者やな。右方向にうまいこと(打てる)」と評価。まだ27歳と若く日本でさらなる成長も期待できる。ノイジー、大山、佐藤輝の3人で不動のクリーンアップとなれば破壊力ある打線となる。

来季3年目を迎える佐藤輝に刺激を与える存在にもなりそうだ。基本的にノイジーには外野を任せる予定で、鉄砲肩が魅力。オクラホマ大時代は94マイル(151キロ)の剛腕投手でメジャーでも3試合に登板し、防御率0・00。昨季は外野も守ったが、今季は主に三塁で、一、二、遊撃とすべてこなすユーティリティーだ。守備について岡田監督は「全然、大丈夫。映像見ても。肩も強いしなな。内野やってたから。送球も良かったから」と高評価する。

12日には、指揮官は佐藤輝の打撃と守備練習を見て、三塁固定白紙をにおわせた。打撃改造に着手したが、成長した姿が見られなければ、ノイジーを三塁で起用することも十分に考えられる。球団はすでにマイナー通算140発の長距離砲、ホアン・ミエセス外野手(27=レッドソックス傘下3A)の獲得にも動いている。18年ぶりの「アレ(=優勝)」へ、2人の来季助っ人野手が打力強化の役割を担う。

 

◆シェルドン・ノイジー 1994年12月10日生まれ、米テキサス州出身。オクラホマ大から16年メジャードラフト2巡目でナショナルズから指名され契約。マイナーを経て17年にアスレチックスに移籍し、19年にメジャー初出場。21年はドジャースでプレーし、今季は再びアスレチックスに移籍。メジャー通算147試合で、打率2割1分2厘、7本塁打、37打点。マイナーでは517試合で、打率2割9分9厘、67本塁打、323打点。身長183センチ、体重105キロ。右投げ右打ち。

 

◆阪神の今オフの外国人補強 野手では、レギュラー候補のノイジーと、ミエセスを獲得する方向。ミエセスについて岡田監督は、第1次政権時のバルディリスのようにファームでしっかり育てる構想も持っている。投手ではリリーフ右腕のケラーが残留濃厚で、来季2年目を迎える。また新外国人として先発タイプと抑えの2人の投手を探している。外国人は最大でも5人体制となりそうだ。

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