中日高橋宏斗投手(20)が24日、ナゴヤ球場で契約交渉に臨み、2100万円増の3500万円で更改した。高卒2年目で1軍デビューし、6勝をマークした右腕は高卒3年目の年俸としては史上最年少で完全試合を達成したロッテ佐々木朗の3000万円を超えた。

同条件のオリックス宮城(5000万円)、ヤクルト奥川(3600万円)には及ばなかったが、20歳の新星が「朗希超え」の高年俸を手にした。「しっかり評価していただいた。納得してサインしました」と少し緊張しながらも笑みがこぼれた。

中京大中京からドラフト1位で入団。2年目で開幕1軍切符を手にすると、登板間隔に配慮されながら先発ローテの一員として活躍。19試合に先発して6勝7敗、防御率2・47。奪三振は116回2/3でリーグ3位の134個と一気にブレークした。

「前半戦は投げるのが精いっぱいでしたが、後半戦最初の広島戦でいい感覚で投げることができ、自分の中で何かをつかめたように思う」。8回1死まで無安打投球を続けた7月29日の広島戦を転機とした。だが「あそこで(記録を)やり切れないのが自分の甘さ。まさか1軍で完走できるとは思ってもみなかったが、体力、精神面をレベルアップして、もっと球の力を強くしたい」と自己最速158キロ超えを当面の課題とした。

11月上旬には侍ジャパンの強化試合メンバーにも選出され、3回無失点デビュー。夢は大きく広がるが「まずはドラゴンズの日本一。先発で投げる以上は全勝するつもりで投げたいです」。フル回転でのチーム貢献を誓った。(金額は推定)