アーチ競演! 阪神大山悠輔内野手(28)と佐藤輝明内野手(23)が4日、沖縄・宜野座での1軍春季キャンプでともに初のランチ特打に臨み、柵越え連発でファンをわかせた。

第2クール初日のこの日は、今キャンプ初の週末で土曜日。今春最多となる約5300人の観衆が駆けつけ、スタンドはほぼ満員状態だった。両大砲は競い合うように柵越えを連発。大山は89スイング中25本、佐藤輝は86スイング中26本がスタンドインだ。計51発。アーチのたびに球場は拍手に包まれ、佐藤輝は「すごいしっかり見てもらえているんじゃないかなと思う」と振り返った。

柵越え数はほぼ同数だが、第1クール2日間の経過は異なる。大山は第1クール初日のフリー打撃から105スイングで16本の柵越え、2日目も72スイングで20本と順調な推移を見せている。大山は昨秋キャンプで岡田監督から受けた「ボール1個分前で捉える」指導を継続し、実践してきた。

佐藤輝も同様の岡田スタイルを実践している。初日は68スイングで0本からのスタート。指揮官から「(ポイントを)前にするだけよ。しんどくないように打てばええんよ」と助言を受けると、翌日には81スイング中14本と復調。この日も「特に変わらず、やってきたことをやろうと」ときっぱり。もう迷いはない。

佐藤輝はサブグラウンドで特守も行い、三塁固定起用される方針の今季に向けて、徹底的に体を追い込んだ。「やってきたことをしっかりやれれば大丈夫かなと思う。継続してやっていきたい」。指揮官から不動の主軸として期待される2人。シーズンでもアベック弾で「アレ」へ突っ走る。【波部俊之介】

○…矢野前監督が解説者として宜野座キャンプに姿を見せた。監督時代よりも伸ばした髪とスーツ姿で登場し、ファンからの声援には笑顔で応えていた。CS放送スカイAのキャンプリポートにも出演。ネット裏の放送席からランチ特打で柵越えを連発する佐藤輝を見て「(内角低めの球に)体が回りかけてからバットが巻きついている。あそこが打てるようになると、投手にはプレッシャーになる。ここは確実に仕留めてほしい」。得意ゾーンに磨きをかけることを望んだ。

【写真速報】今キャンプ初の週末 野茂さん、黒田さん、清原さんも来た! 球場には大勢のファン