巨人の新外国人ルイス・ブリンソン外野手(28=ジャイアンツ)が、来日1号とともに本塁打パフォーマンスを初披露した。

沖縄・浦添で23日、ヤクルトとのオープン戦開幕戦に先発出場し、左越え3ランを放った。三塁ベースを回る際にはNBAスター選手をまねて、腕時計を見るパフォーマンスで喜びを表現。「ブリンソンタイム」を堪能した。チームも2年連続リーグ覇者に7-6で勝利を収める好発進。12球団1号弾で飾った。

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ホームランセレモニーの開始時間は、午後1時41分だった。ブリンソンが放った来日1号弾の軌道の先、左翼席を見届けると、身長196センチの長身を揺らしながら、三塁ベースを回った。左手首に腕時計があるかのように、右手で指さしするパフォーマンス。「今年の僕のホームランセレモニーにしようと思います」。儀式を終えると、歓喜に沸く味方ベンチ前を優雅に走り抜けた。

「ブリンソンタイム」は3回無死一、三塁の場面だった。1球見送り、同じ高めに浮いた138キロ直球を完璧にとらえる3ラン。今季のプロ野球初のオープン戦で、リーグ2連覇中のヤクルトから、12球団1号となる1発だった。NBAのバスケットボール選手で、昨夏に2年約166億円の契約を結んだスーパースター、ダミアン・リラードのパフォーマンス。米国で「デイムタイム」と親しまれ「めちゃくちゃかっこよくて、ちょっともらったというか」と拝借。実戦2戦目にして、本領を発揮した。

中堅の守備では、球場に響き渡る大きな声を張り上げながら打球を追う。昨季から所属するウォーカーと、同じ長身でドレッドヘアと類似点が多く激似と話題になると「どちらもイケメンなので」と切り返すユーモアもあわせもっている。

3年ぶりの優勝へ、貴重なピースとなる新戦力が実戦で台頭した。「スプリングキャンプというのは自分の(バットの)芯に当てるところを、自分のメカニックで探す作業。大事なところで、得点圏でいいスイングができて良かったと思います」。勝利を刻むブリンソンタイム。まだまだ序章でしかない。【栗田成芳】

◆デイムタイム(DAME TIME) NBAトレイルブレーザーズのダミアン・リラードにつけられた愛称の1つ。球宴に7度選ばれたチームのエースで、NBA屈指の勝負強さを誇る。特にクラッチタイム(勝敗を決定付ける重要な場面)での活躍が「デイムタイム」と称されており、腕時計を指さすゴールセレブレーションがおなじみになっている。

◆巨人助っ人の本塁打パフォーマンス

アレックス・ラミレス 志村けん氏のバカ殿様の「アイーン」やダンディ坂野の「ゲッツ!」などのネタを交え、年々マイナーチェンジ

ジェラルド・パーラ 手を上下にたたく「シャークポーズ」

ゼラス・ウィーラー ヘルメットをくるっと回すダチョウ倶楽部・上島竜兵氏の「くるりんぱ」

アダム・ウォーカー 両手で頭上にハートを作る「LOVEズッキュン砲」

○…オコエがハッスルランニングを見せた。3回の守備から途中出場。5回に四球で出塁すると、二盗と相手の暴投で三塁進塁、適時打で生還した。9回には中前打で出塁し、相手投手のけん制悪送球を突いて、三塁進塁。吉川の犠飛で生還し、この試合1安打2得点をマークした。前日のキューバ代表戦に続き、足で見せたオコエは「チャンスがあれば、いけるところはいきます」と堂々と言い切った。

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