関甲新学生野球春季1部リーグは8日に開幕する。1部でたった1校の国立大、新潟大をけん引するのは右横手投げの丸山尊仁投手(3年)。1部昇格1年目の昨季はチームの春秋計4勝のうち、3試合で勝ち投手になった技巧派だ。

新潟大・丸山の170センチの全身に余裕が漂っていた。8日の開幕戦、白鴎大戦で先発予定。「昨秋の結果は自信になっている。気負わずにいける」と言う。昨秋の新潟大は3勝で、うち2試合で勝ち投手になった。関東学園大戦では1-0の完封。8安打されながらの無失点投球は持ち味を示したものだった。

右横手投げが生み出す直球の最速は三条高(新潟)時代に計測した137キロ。高3夏前に右肘靱帯(じんたい)を損傷し、以後は130キロ台前半のスピードしか出ない。「球を動かしてバットに引っかけさせる」とスライダー、カットボール、シンカーを駆使して内野ゴロに打ち取るのが真骨頂だ。昨秋の投手成績は2勝3敗も、防御率2・76の好内容だった。

関甲新1部リーグ(10校)で、ただ1校の国立大。練習量では他私学より少ないが、「国立大には負けたくないと、相手の方はプレッシャーになると思う」と丸山。「打たれても心は揺るがない」。安定した投球で春季目標に掲げるのは3勝、防御率2点台の投球だ。

◆丸山尊仁(まるやま・みこと)2003年(平15)2月10日生まれ、新潟・加茂市出身。野球を始めたのは小2から。三条高(新潟)時代は2年春から背番号1を背負った。170センチ、68キロ。右投げ左打ち。