輝よ奮い立て! 阪神岡田彰布監督(65)が、不振を極める5番・佐藤輝明内野手(24)について「そら、打てんかったら外すよ。しゃあない」とスタメンから外す可能性も含め強烈なゲキを飛ばした。

ヤクルトとの延長12回、4時間29分の死闘は、1-1で今季初のドロー。34イニング適時安打なしの打線の湿り具合は深刻で、特に佐藤輝は5試合、19打席で1安打と元気なし。

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ロングゲームを終えて岡田監督はぼやきモードに突入していた。「打つべき人が打たんと、試合というのはいい流れにならんよ」。得点は3回無死一、三塁からノイジーの遊ゴロでの1点のみ。4日広島戦(マツダスタジアム)の9回に大山が適時二塁打を打って以来、4試合、34イニング連続で適時安打が出ない。

初回、1死満塁で5番佐藤輝、6番で今季初スタメンの板山が連続三振。「初回からやな。三振は何にも起きんもんな。ボテボテでも打てと思うけど」。佐藤輝は8回無死二塁の第4打席でも空振り三振。4打数無安打3三振。最近5試合、19打席でわずか1安打とブレーキになっている。

指揮官は「見ての通りよ。(タイミングの取り方が遅いのは)もうずっと言い続けていることやから。渡辺(諒)がいないんよ。それだけよそら、打てんかったら外すよ。しゃあない」と、発熱のため7日に特例2023で出場選手登録を抹消された渡辺諒は二塁手だが、三塁守備も継続中。ベンチにいればスタメンから外していたと話した。

開幕から8試合不動の5番・三塁として使い続けてきた。「余計に目立つわな。あそこでチャンスが回ってくるからな、結局は」。得点圏では12打席立ち、開幕2戦目1日DeNA戦での中犠飛での1打点のみで無安打だ。佐藤輝も何とか結果を出そうと、すり足などタイミングの取り方を試行錯誤し続けている。9回の守りでは三塁線のライナーに飛びつくなど貢献した。本人も初回のチャンスで打てなかったことに「いやあ、もちろん(悔しい)」と責任を感じている。「切り替えて頑張ります」と前を向いた。

これまでも期待が高いからこそ、岡田監督は佐藤輝だけでなく大山、青柳ら主力には厳しい言葉で奮起を促してきた。11日からは今季初となる巨人との伝統の一戦、さらに4連勝中のDeNAとの関東遠征6連戦が待つ。昨季佐藤輝は東京ドームでセ敵地最多12打点、横浜で敵地最多4本塁打と得意としている。首位ヤクルトとは0・5差の2位。18年ぶりの「アレ(=優勝)」には、輝のバットは欠かせない。【石橋隆雄】

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