東海地区大学野球春季選手権が、20日に三重で行われる。今春の県王者・東海大静岡が、6月の全日本大学選手権(東京)の出場権を懸けて中部学院大(岐阜)、皇学館大(三重)と激突。主将の山本好輝外野手(4年=聖隷クリストファー高出)が、好調の打撃でチームをけん引する。

今春は優勝決定プレーオフ(PO)を含めた全15試合で3番に座り、打率3割6分4厘をマークした。2番を務めた昨秋は1本だった長打も、1本塁打を含む4本に増加。1日最低500スイングを課すなど、冬に取り組んだ打撃強化が実り始めている。最高殊勲選手にも輝き「自信になった。今の状態もすごく良い」と手応えは十分だ。

投手中心の守りの野球が、現在のチームが築いてきたスタイル。11日の優勝決定POでも、静岡大との接戦を1-0で制して8季ぶりの頂点に立った。山本は「東海でもやってきたことをやるだけ。勝負どころで絶対に打ちます」と要所での1本を誓った。

3チーム総当たりで1枚の全国切符を争う今大会。初戦は中部学院大と対戦する。山本は「まずは初戦。チームの雰囲気も良いし、緊張よりも『やってやろう』という気持ちの方が強い」と目を光らせた。存在感を増す主将を中心に、2009年以来14年ぶり2度目の大舞台を目指す。【前田和哉】