セ・パ交流戦の先陣を切るのは、ソフトバンク大関友久投手(25)だ。30日の中日戦(ペイペイドーム)先発を翌日に控え、本拠地で最終調整。5月に入ってカード頭は5度目で、主戦投手を象徴する「火曜日の男」を不動のものにしつつある。「流れ良く入っていくには大事な一戦だと思う。責任を感じながら自分の投球に集中したい」と静かに闘志を燃やした。

泰然自若の構えでセ界戦に臨む。「シーズンと一緒だと思う。特別変わることはない」。普段戦うことのない竜打線を迎え撃つことになり、「しっかり相手の情報を映像で見て臨むのが、ベストかなと思います」と最善を尽くす。中日とはプロ入り後、2度目の顔合わせ。初対戦は22年6月4日で6回を3安打1失点と好投している。

マウンドでは常に淡々とした表情で立ち続ける大関も、交流戦を前にして一抹の不安を抱える。DH制を採用しないセ・リーグでは、ビジターでの登板は打席に立つ機会が訪れる。高校時代は5、6番の強打者でオリックス森の打撃フォームを参考にしていた大関も、ここ数日の試合前練習ではバント練習を欠かさずに行っている。

だが「バントはそんなにしてこなかった。まだ、手応えは…」と心境を明かし「でも、してこなかったとか言ってる場合じゃない。ぎりぎりまで一生懸命練習します」と気持ちを切り替えた。このまま週の頭で投げ続けることになれば、6月13日ヤクルト戦(神宮)でバント練習の成果が問われるかもしれない。

チームは首位ロッテを2・5ゲーム差で追う3位で交流戦へと突入する。過去8度の交流戦優勝は12球団最多を誇るも、直近2年は勝ち越しすらできておらず、2年連続で交流戦初戦を落としている。「交流戦1発目ということで、とにかく自分のピッチングをしていきたい」と力を込めた。

【動く順位表】パ・リーグの貯金推移(23年開幕~交流戦前)はこちら>>