GOSUKEのバットが止まらない。28歳の逆輸入ルーキーが球史に名を刻んだ。

日本ハム加藤豪将内野手が、デビューから出場8試合連続安打の新人最長記録を更新。18年に同僚清宮がつくったドラフト制後(1966年入団以降)の同記録を5年ぶりに塗り替えた。初の3安打猛打賞で、2カード連続勝ち越しに貢献した。

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米国仕込みの打撃で、軽々とドラフト制後の新人記録を塗り替えた。加藤豪が初の3安打猛打賞。3回の第2打席で中前打を放つと、6回には左前適時打、8回にも中越え二塁打を放った。5打数3安打1打点。5月25日ソフトバンク戦のデビューから8試合連続安打で、18年清宮の記録を抜いた。「今からすぐ(清宮に)LINEします。英語で『I beat you(オレが勝ったぞ)!』と」。ちゃめっ気たっぷりに胸を張った。

加藤豪いわく「(清宮は)英語が話せるし、アメリカの野球も熱心に見ている」と、チームメートとなって意気投合。同記録も「清宮って聞いたら勝ちたい。大好きなので」と、にわかに気合スイッチが入っていた。左脇腹を痛め離脱中の清宮もこの日、2軍で実戦復帰。加藤豪の活躍に「すごく、いいメンタリティーを持っているし、頭が切れる。それがプレーに結びついている。記録は抜かされるためにある。もっともっと打ってくれっていう感じ」と“親友”の活躍をたたえた。

オープンスタンスでバットを担ぐ。目を引く打撃フォームは、米国時代に試行錯誤で作り上げたものだ。

加藤豪 17年にアストロズが一気に強くなった際、振り出した時の背骨とバットの角度を90度にした方が、コンタクト率が9%上がったというデータを出し、それをベースにチームの三振が劇的に減った。それを知って、僕も取り入れるようになった。人間の体は90度が好き。打撃時の肘の角度も、脇と胴の角度も90度を意識している。

打率は4割6厘。ノーステップながら8試合で4本塁打のパワーも秘める“北の安打製造機”は、底が知れない。

▼ルーキー加藤豪が初出場から8試合連続安打。新人がデビューから8試合以上連続安打は、15年小田(オリックス=9試合)以来。小田は途中で打席のない試合を挟んでおり、出場8試合連続安打は62年青野(東映)以来61年ぶりとなった。ドラフト制後の新人では、18年清宮(日本ハム)の7試合を抜く最長記録。

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