阪神佐藤輝明内野手(24)が24日DeNA戦の試合後に2軍降格となった。岡田新体制で不動の5番・三塁として期待されてきたが、6月は打率1割7分9厘と低迷。この日は今季5度目のベンチスタートで2度目の欠場となった。25日からは2軍中日戦(ナゴヤ)に合流する。チームは5カード連続負け越しとドロ沼から抜け出せず。今季初対戦のDeNA東に完封され、今季初の4連敗。敵地横浜では12連敗となった。ゲーム差は0・5差に迫られ、25日に負ければ首位から転がり落ちる。

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2年ぶりの2軍降格となった。佐藤輝はベンチからDeNA左腕東の完封を見届けるだけで、出番はなかった。リーグ戦再開となった前日23日の同戦では定位置の5番・三塁でスタメン出場したが、左腕今永の前に4打数無安打2三振。9回の打席は5球すべて直球勝負で空振り三振するなど、岡田監督が課題にあげる直球をとらえることができていない状態で、再調整が決定。指揮官も、もう我慢できなかった。

不動の5番と期待された佐藤輝だが、6月は打率1割7分9厘、1本塁打、8打点と不振を極めている。チームは今季初の4連敗で8度目の0封負けとなった。試合後、連日で囲み取材を拒否し、帰りのバスへ歩きながら対応した岡田監督は「見ての通りやんか。打つもんおれへんやん」とボヤキ節全開。ノイジー、佐藤輝を今季初めて同時にスタメンから外したが、テコ入れも実らず。3試合でわずか1点と深刻だ。

交流戦優勝のDeNAに連敗し0・5ゲーム差まで迫られた。敵地横浜では12連敗とトンネルに入ったまま。矛先は報道陣にも向かった。指揮官は帰り際に「あのイベントの記事からおかしなった」と2度繰り返した。敵地に乗り込む22日に横浜スタジアムでのDeNAの強さを問われ「イベントの時間が長いから、ちょっと拍子抜けするよな」と話していた指揮官。満員の敵地にナインがのみ込まれるように連敗し、まさかの八つ当たり? たまりにたまったイライラが、報道陣にも向かった。

6月は6勝11敗1分けで、6月のセ最下位となった。25日の相手は交流戦3戦3勝のサイ・ヤング賞右腕バウアー。絶対に負けられないと問われた岡田監督は「勝負に絶対とか使うな」と言い残し最後までイライラモードでバスへ乗り込んだ。佐藤輝は25日から2軍中日戦(ナゴヤ)に合流し、ファームで実戦を重ね状態を上げる。今日負ければ、5月13日から座り続ける首位の座を明け渡すことになる。追い込まれた虎。岡田監督に笑顔は戻るか。【石橋隆雄】

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