阪神の若武者が、好投手を次々に粉砕している。

2年目の前川右京外野手(20)が「3番右翼」で出場。広島の20年新人王右腕、森下から3回無死一、二塁の好機に左前打を放った。左翼西川がファンブルする間に島田がかえり、貴重な2点目をもたらせた。「打たないといけないっていうところで、なんとか打ててよかった」と充実の表情だ。

交流戦中の5月30日に1軍に昇格すると、6月6日の楽天戦で宋家豪からプロ初安打。同7日の同戦では日米通算200勝間近の田中将から2安打。リーグ戦に戻っても巨人戸郷やDeNAバウアー、中日高橋宏ら剛球投手らからヒットを重ねている。「1日、しっかり何か仕事をしないといけない。明日からも1日1日、1打席1打席しっかり大事にやっていきたい」。打席でどっしりと構える姿に、20歳とは思えない風格も備わってきた。【高垣誠】