ソフトバンクが天敵から4年ぶりに6得点を奪い、勝率5割に復帰だ。

西武高橋光成投手と昨季から3連敗で迎えた試合。今季も4試合で0勝2敗、防御率1・04と苦手にしていたが、相手のミスも重なって5回でマウンドから引きずり降ろした。かつて9連敗を喫した右腕から19年8月17日以来の6得点で快勝した。

1-1の4回1死満塁で捕逸間に勝ち越し。野村勇の犠飛で2点差にすると、なお2死三塁で甲斐に9号2ランが飛び出した。高橋のスライダーを左翼スタンドへ。4点差に広げる値千金の一打で試合の行方を決定づけた。「最高の形になってよかったです」。2年ぶりの2桁本塁打にあと1本と迫るが「結果的にそうなればいいですが、そこを目指している訳ではない。頑張ります」と、甲斐は足元を見つめる。1イニング4得点の猛攻に藤本監督も「理想的な点の取り方だった。甲斐のホームランも出たしね」とご満悦だ。

所沢の呪縛を解き、天敵攻略につなげた。ベルーナドームでは球団初の3試合連続完封負けを喫していたが、1回に近藤が先制打。同球場で28イニングぶりに得点し、嫌なムードを振り払った。藤本監督は「(高橋は)真っすぐがそこまできてなかったように感じました。今日は悪かったということなのかな、と」。エンドランを仕掛けるなど積極的に攻撃し、相手エースを攻め立てた。

今カードは1勝1敗。2カード連続の勝ち越しと、2週間ぶりの連勝を目指して3日の3戦目を戦う。甲斐は「一生懸命にやります。明日も頑張ります」と引き締め、指揮官も「頑張ります」と短い言葉で話した。一戦必勝で白星を重ねていく。【只松憲】

▽ソフトバンク近藤(1回1死一、二塁で先制の中前適時打。リーグトップの72打点目)「打ったのはフォーク。絶対に先制点をと集中しました。チャンスを生かすバッティングができて良かったです」

▽ソフトバンク柳町(5回2死三塁で遊撃への適時内野安打。出場3試合ぶりの打点)「絶対に自分がランナーをかえすんだと強い気持ちで打席に入りました。自分のスイング、バッティングができたと思います。チャンスを生かすことができて良かったです」

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