最強の相棒探しはまだまだ続きそうだ。阪神森下翔太外野手(23)が22日、今キャンプで初めて昨季使用したモデルのバットで打撃練習を行った。

20日の第4クールまでは昨年12月に作成した「こん棒型」の新バットを使用。メジャー最多安打のピート・ローズが使っていた極小グリップエンド型で、湾曲が少なくコンタクト率をアップさせる狙いがあった。だが、今春はここまで実戦5試合で本塁打なし。岡田監督からは「打球が上がらない」と指摘された上で「いつか(バット)変えるやろ」と予想されていた。

この日のフリー打撃では新旧2本のバットを併用。合計87スイングで5度も持ち替えた。84スイング目には新型バットで左翼へ柵越え。一方、旧バットで臨んだロングティーでは次々と外野へ運んだ。「感覚としては変わらない。そこ(シーズン)に向けて、試せる期間のうちにしっかり試したい」と感触を確認した。

2本だけではない。練習後はさらに複数の新バットを注文していることを明かした。「今の太い(新型)バットから少し削った形と、前の型から少し太くして重くしたバージョン。シーズン中にバットを2つ、違う型で持ったりというのもあると思います」。腕力に頼らず、体を回旋しきる-。理想のスイングに近づけるため、妥協はしない。

岡田監督は「やっとピート・ローズから逃れたんやな。なんか注文した言うとったわ。遅いっちゅうねん」と苦笑いしながら、若虎の進化を期待した。23日のオープン戦・巨人戦(那覇)には3番右翼で先発予定。開幕投手に内定している戸郷との対戦に「ちょっと嫌な印象も与えられたら」と目をギラつかせた。勝負のプロ2年目。試行錯誤を必ず結果に結びつける。【村松万里子】

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