<阪神3-0中日>◇21日◇甲子園

阪神が7回表コールドとなった雨中の一戦を制し、今季初めて首位に立った。佐藤輝明内野手(25)が6回に3号3ラン。主砲の活躍で引き分けを挟んでの連勝を6に伸ばした。

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阪神佐藤輝の活躍を、今岡打撃コーチは「当然」とばかりに見つめていた。

「ナイスバッティング。最高の形。イニング関係なく、先に点を取れたのが大きい」。同コーチは開幕から昨年との違いを感じていた。「自分の中で『これ』というものがある。それを練習で続けている。自分に必要なことが分かっている」。基本的に、選手に聞かれるまでは口を出さないスタンスの同コーチだが、ヘルプはまだない。

今岡コーチは「現役の時の俺にちょっと似ているんだよね」と笑う。05年の優勝時、佐藤輝と同じ「5番三塁」で驚異の147打点を稼ぎ出した。大卒ドラフト1位も共通点。ただ、似ていると感じるのはそこではない。特有の感性を持ち、指導者や外部の指摘が必ずしも自分に合うわけではないと感じていた。若手時代はそれで苦労もした。だから絶対に理論は押しつけない。同コーチの言葉を聞くと、今年はキャリアハイの成績を残しそうな期待をしてしまう。【阪神担当 柏原誠】