「火曜日の男」としての責務を全うした。阪神村上頌樹投手(25)が、8回を3安打1失点にまとめた。

週はじめのゲームで今季最多112球の熱投。試合途中に雨が降るバッドコンディションの中、粘り抜いた。勝ち負けはつかずとも、延長12回引き分けゲームで中継ぎ陣の出番を限りなく少なくさせた。

「内容的にはよかったんですけど、やっぱり先制されたので。そこで攻撃のリズムをつくれなかったことは反省したいです」

わずか1点に泣いた。0-0の2回。4番牧の左前打などで2死三塁とされた。ここで7番山本を迎え、右前適時打で先制点を献上。前回2日のDeNA戦(京セラドーム大阪)でも3点適時三塁打を含む2打数2安打を許し、この日も2打数2安打。今季計4打数4安打と打たれている天敵を止めることができなかった。

7回2死二、三塁では捕手坂本と入念に打ち合わせをした末、打者山本の申告敬遠をバッテリーで決めた。2死満塁を背負ったが、代打大和を一邪飛に打ち取りピンチを脱した。作戦をきっちりと遂行し、後続にバトンを託した。やれることは尽くした。

「負けないのが一番なので。チームが連勝中でしたし、今日はしっかり負けないようにやりたいと思っていたので、そこはよかったです」

2試合連続勝ち星なしも、直近3試合は全て7イニング以上消化し、1失点以内。今季初登板となった2日のDeNA戦は3回5失点とKOをくらっていただけに、そのリベンジも個人的には果たした格好だ。DeNAにはセ5球団で唯一白星がないが「次は勝てるように」。防御率1・08と2年連続の最優秀防御率へ向け、順調な船出。ブレーク翌年、やはり村上の安定感は本物だ。【中野椋】

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