“神の一打”と“神の手”で白星をつかんだ。
日本ハム上川畑大悟内野手(27)が、同点の8回2死一、三塁で中前へ決勝打を放った。1点リード9回は、伏見寅威捕手(34)がソフトバンク吉田のファウルチップを倒れ込みながら右手でつかみ、試合終了。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅するところだったが、ソフトバンク戦連敗を7で止め、踏みとどまり、4位に再浮上した。
◇ ◇ ◇
とんでもないプレッシャーを“神”川畑が吹き飛ばした。同点に追いついた直後の8回1死二、三塁。水谷の遊ゴロで三塁走者の松本剛が本塁へ生還した…と思われたが、リプレー検証で判定が覆り、勝ち越し点が幻になった。2死となり一、三塁。次打者・上川畑は「あそこで勝ち越さないと流れ的には厳しいのかなと思って」。2ストライクと追い込まれながらも「自分のできることに集中した」と、津森の外角低め直球を、気持ちで中前にはじき返した。
1点リードに変わった最終回。守護神・田中正が1死一、二塁のピンチを招くと、伏見が救った。球界屈指の快足・周東の三盗を刺し2死一塁。最後はカウント1-2から、吉田がファウルチップしたボールがミットをかすめ、宙を舞ったボールを素手でつかんだ。「人生初。神の右手が出ましたね」。次が首位打者・近藤だっただけに、大きなプレーだった。
前日13日は延長12回の死闘の末、1点差で敗れた。田中正は延長10回に登板し本塁打を打たれていた。負け投手にはならなかったがダメージも大きかったはず。伏見は「(田中)正義は昨日の失敗も背負いながら。そういう中で本人が三振を取った。正義のためにも、ああいうプレーが出たのは良かったと思います」。必死で助け合う姿勢が“神の力”を呼んだ。
引き分け以下で自力優勝消滅の危機も、崖っぷちで踏みとどまった。上川畑は「ポジティブに全員声をかけあって味方のヒットを喜び合う。そういう雰囲気作りは今いい感じにできている」と、チームに明るさも戻ってきた。4月16日以来3カ月ぶりのタカ狩りをきっかけに、再進撃を開始する。【永野高輔】



