大阪・関西万博開幕の日、オリックスがプロ野球記録を更新した。楽天戦(楽天モバイルパーク)に快勝し、開幕から敵地で負けなし8連勝の新記録だ。エース宮城大弥投手(23)が8回5安打1失点。昨季、涙をのんだ球場で今季2勝目を挙げた。チーム打率3割超の打線も今季10度目の2桁安打と、投打ががっちりかみ合った。両リーグ最速で10勝到達。単独一番乗りは、阪急時代の87年以来となった。
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宮城の132球目は冷たい雨を切り裂くように、バットに空を切らせた。8回1死から連打と犠飛で1点を失い、なお2死一塁。最後は楽天の4番阿部を内角スライダーで空振り三振に仕留めた。プロ6年目で最多の球数を投げきり、手をたたいた。
「天気もあるので、打たせて取る投球にしようと思っていたので、実行できてよかった」
気温9度の雨の中、抜群の制球力を見せた。6回まで2安打、無四球。12個のゴロアウトを重ね、楽天打線を手玉に取った。7回を終え106球も「行くつもりでいました」。中8日の万全状態で臨んだ左腕は、8回5安打1失点の熱投で2勝目を挙げた。
「久しぶりに雨の中での試合だったんですけど、悪い思いは捨てて、いい投球ができた」
悔し涙は笑顔に変わった。昨季最終戦の10月6日。同じ球場で最優秀防御率のタイトルをかけて先発も、7回雨天コールドゲームで4年連続での規定投球回に1回1/3届かず、涙した。あれから半年あまり。前日には「去年は去年、今年は今年」と話し、切り替えて臨んだ一戦。打線が今季10度目の2桁安打で援護し、「いいテンポ、いいリズムで投げられた」と感謝した。背番号「18」となって帰ってきた杜(もり)の都。岸田監督も「マウンド上での姿でも全て、エースらしい投球だった」と絶賛した。
首位を快走中のチームに、さらに勢いをつけた。開幕から敵地8連勝はプロ野球記録。今季14試合目で両リーグ最速の10勝にも到達した。単独一番乗りは阪急時代の87年以来38年ぶり。投打ががっちりとかみ合い、15日から本拠地京セラドーム大阪で西武との3連戦を迎える。宮城は「最後まで気を抜かず、優勝に向かってみんなで頑張りたい」と力強く言った。この日、大阪・関西万博が開幕。開催地の夢洲(ゆめしま)は、2軍施設のある舞洲(まいしま)と夢舞大橋で結ばれたお隣だ。貯金は7まで増えたが、満足はしない。“ミャクミャク”と勝利を重ね、日本一まで突き進む。【村松万里子】



