エース今井達也投手(27)が西武を鼓舞した。ここまでチーム対戦成績で5勝11敗と分が悪かった日本ハムを序盤から制圧。4回には無死満塁を脱し、粘られながらも1番五十幡からは3奪三振。機動力を使われるマウンドが続いたが、この日は7回1安打11奪三振と本来のピッチングで輝いた。作新学院(栃木)時代には3年夏に甲子園優勝投手に。名実ともに獅子のリーダーになりつつある。

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派手なガッツポーズはなくても、今井のありあまる情熱が存分にライオンズに伝わった。7回1安打11奪三振の末、味方がもぎ取ってくれた決勝点。「なんとか勝ち越してくれって思ってました」。願いは通じ、7勝目が届けられた。

4回には無死満塁をゼロで切り抜けた。ただ“今の今井”を考えれば、日本ハムの1番五十幡を空振り三振3つに仕留めたのが、何よりも大きい。しつこく粘られた末、機動力で攻略された数試合。「開幕当初に比べてスタメンがガラッと違うので。三振しないような打者がスタメンに多いし、長打で点を取ろうというチームが減ってるな」と感じていた。

変化する相手に合わせていくのか-。迷わず否定した。「いや、そこで曲げるつもりはないです」と視線もぶれない。五十幡に3打席で6球のファウルを打たれながら、膝元など間違いのないコースに正確に曲げていく。全て変化球で空振り三振。「イソさんを全力で抑える」と意気込んだ捕手古賀悠との共同作業で、豪快さを貫いた。

今井は、もの静かだが野球が大好きだ。上田、育成右腕の三浦、野手でも元山と今井からの的確なアドバイスに感謝する声は、チームのあちこちにある。殊勲打のデービスは「彼を助けたかった」と言った。前日6日の敗戦後、鳥越ヘッドコーチは成長過程の若獅子たちに「勇気」を求めた。勇気とは何かをきっかけに己の内から湧出するもの。戦う今井の熱量が、仲間たちに響いた。【金子真仁】

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