楽天小坂誠内野手(35)が沖縄・久米島キャンプ2日目の2日、若手向けの“小坂塾”を開校した。仲里球場でノックを受けると、若手に負けじとばかりに華麗な守備を見せつけた。「年を取れば取ったなりの良さがありますからね」。プロ12年のノウハウを注入する。

 次元が違った。4人1組で受けたノックで、同組は西村に新人の中川、森田。他選手が逆シングルで手を伸ばすところを、あっさり正面でさばいた。中川は「自分が追いつけないような打球を正面で捕っている。1歩目が違うんでしょう。まねなんて、できませんよ」と目を丸くした。当の本人は「みんな若い?

 若いって素晴らしいですね」。ひと回り以上も年下の選手との練習に目を細めたが、プレーでは圧倒した。

 昨年オフに巨人から金銭トレードで入団し、チームの宮城県出身選手第1号となった。「まだ慣れるのに精いっぱいですよ」と小坂。それでも苦しんだ巨人時代から一転、たびたび笑顔も見せ、動きも若返った。「意識的に笑ってるわけじゃないんですけどね」と照れたが、地元球団でプレーできる喜びを感じている。若手選手の指導はもちろんだが、あくまで目標は1軍レギュラー。“塾長”が再び表舞台に立つため汗を流し続ける。【小松正明】

 [2009年2月3日11時25分

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