<オープン戦:西武8-5巨人>◇27日◇西武ドーム

 12安打されて、手ごたえをつかんだ。開幕投手の西武涌井秀章投手(22)が、WBC組ではもっとも早くチームで復帰登板。疲れの見えた5回に4失点したが、走者を背負いながら持ち味の粘りは健在。リニューアルした西武ドームのオープニングゲームを、凱旋(がいせん)勝利で飾った。

 「WBCで優勝して気持ちはすぐに切り替えた。直球は思った以上に指にかかったし、ボールはしっくりきた」と4月3日のロッテ開幕戦を見据えた。帰国から2日後ながら、開幕を逆算して志願の先発。WBCでは中継ぎで登板も少なく「大丈夫かと思ったけど意外に疲れた。5回は投げ込み不足」と課題は明確に。毎回先頭打者を許し、12安打されたが、実戦勘を取り戻すにはいい練習だった。

 渡辺監督は「ボールはすごく良かった。他の先発陣が今ひとつだし、日の丸を背負った投手に開幕をやらせようと思った」と2年連続の大役に指名した。「向こうでできなかった走り込みをして、いいスタートを切りたい」と涌井は静かに意気込んだ。【柴田猛夫】

 [2009年3月28日7時43分

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