<中日2-1楽天>◇28日◇ナゴヤドーム

 オレ竜が指揮官の不在のピンチで劇的なサヨナラ勝ちを飾った。9回、落合博満監督(55)が球審の判定に猛抗議して退場となった。06年以来、3年ぶりの監督不在の「緊急事態」だったが、延長10回に和田一浩外野手(36)が04年以来5年ぶりとなる12号サヨナラ本塁打を放ち、再び勝率5割に復帰した。

 和田は楽天青山の高めストレートを振り抜き、打球は右翼フェンスをぎりぎり越えた。珍しく興奮しナインと喜んだ。

 「バットの先、こすった感じだったのでいくか、どうかはわからなかった。きょうは勝たなきゃいけないゲームだった」と、落合監督の退場で負けられない戦いと自覚していた。

 西武からFA移籍した昨年、チーム打撃の右打ちをした時に落合監督から「そんなことはしなくていい。思いきって打て!」と言われた。和田は指揮官の信頼を感じた。この夜の1発はまさに期待される「仕事」だった。

 [2009年5月29日8時5分

 紙面から]ソーシャルブックマーク