<日本ハム6-3楽天>◇2日◇札幌ドーム

 楽天トッド・リンデン外野手(29=ヤンキース傘下3Aスクラントン)が上々の日本デビューを飾った。1軍初合流、即スタメン出場となったが、日本ハム・ダルビッシュから2安打を放つなど、実力の片りんを見せた。チームは逆転負けを喫したが、試練の7月戦線の中、希望の光が差した。

 力を力ではじき返した。来日初打席となった2回、内角の速球を詰まりながらも左前に運ぶと、4回にはシュートを中堅フェンスに直撃させる二塁打。「最初の打席はうまくボールの内側をたたけた。2打席目はいいスイングだったね」。試合前、初対面のチームメートにあいさつすると「どんな投手も打ち崩す自信がある」と豪語した。久々に聞いた威勢のいい言葉に選手たちも「おお~!」と声を上げ、笑顔も見せた。練習中、打撃ケージの裏から見守るほど期待していた野村監督も「徐々に慣れてくれば大丈夫じゃないか。そういう雰囲気はあった」。見逃しの2三振にも「米国とストライクゾーンが違うから」と問題にしなかった。

 鮮烈デビューも勝利にはつながらず、チームは今季初の3連敗。それでもリンデンは「自分の野球を一生懸命にやって、勝利に貢献したい」と、暗さもなく話した。リック、セギノールら助っ人野手の不振が長引く中、新戦力が連敗に沈むチーム浮上のキーマンとなる。【小松正明】

 [2009年7月3日8時26分

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