<横浜5-4広島>◇5日◇横浜

 広島が、またも天敵に白星を許した。序盤に大量5失点。それでも今季2戦2敗の清水直から4点を奪ったが、1点を追う7回2死一、二塁。追撃ムードに水を差したのは「リング」だった。

 この日3打数3安打の広瀬純外野手(31)が気合十分で打席に向かおうとした際、バットにつけていた金属製リングが外れない…。あわてて予備のバットを用意。その直後にベンチ内で何とか外れ、再びバットを取り換えた。「それは関係ない。結果論でしょう。1球で仕留められなかったから。3本打っても、1本出ないと…」。牛田のフォークをファウルにし、最後は中途半端なスイングで三振に倒れた。

 打者にとって、ネクストバッターズサークルから打席に向かうまでの動作も、大切なルーティンの1つ。広瀬は因果関係を否定したが、リズムがわずかに狂ったのは間違いない。

 9回も1死一、二塁の同点機を作ったが、栗原が遊撃への併殺打に倒れて万事休す。野村監督も「投手の状態が上がってくるのを待つしかない。野手はいつも追う展開で苦しくなる」と渋い表情だった。清水にはロッテ時代から無傷の5勝目を献上。4日に続いて1歩及ばず連敗し、対横浜戦は3カード連続負け越しとなった。【酒井俊作】

 [2010年5月6日10時32分

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