<オリックス6-0西武>◇8日◇京セラドーム大阪

 七夕の翌日に連敗阻止の祈りが通じた。スコアボードを0で守り通したオリックス金子千尋投手(26)がマウンドで胸を張った。「できれば自分1人で投げ切りたいと思っていましたので」。2試合連続の完封勝利。西武に連夜の逆転負けを食らい、沈み切っていたチームに再び貯金をもたらした。

 直球は最終回でも140キロ後半を計測。チェンジアップ、カーブとのスピード差で相手を崩した。6回2死走者なしから招いた満塁のピンチ。「悪い時は打たれたらどうしようとばかり考え、かわす投球だった。今は打たれたら次の打者を抑えたらいいと」。4番中島を速球と緩い変化球を交互に4球投げ、最後はフォークで三ゴロ。あとは最後まで突っ走った。

 一時の不調で防御率は6・16まで悪化したが、19イニング連続無失点で3・90まで持ち直した。ただ「完封はうれしいけど、素直に喜べない。それ以外の試合が…。防御率が物語ってます」と、まだ6勝のエースは満足していなかった。

 [2010年7月9日9時8分

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