右ひざを痛めて戦列を離れているソフトバンクのホセ・オーティズ内野手(33)が、今季絶望の危機に追い込まれた。6日、福岡市内の病院で5日に受けた精密検査の結果が判明。右ひざ関節の内側半月板損傷と発表された。緊急手術に踏み切ることが濃厚で、手術すれば完治まで2カ月かかる見込み。この日、2位西武に敗れ1・5ゲーム差に迫られたチームは、打線のけん引役を失う窮地に立たされた。

 オーティズの右ひざ負傷が、重傷であることが明らかになった。オーティズが5日に関東遠征中のチームを離れ、福岡市内で受けた精密検査の結果が6日、判明した。球団が「右ひざ関節の内側半月板損傷」と発表。今後数日間は消炎鎮痛剤の服用で経過観察するが、緊急手術に踏み切る可能性が極めて高く、レギュラーシーズン中の復帰は絶望となりそうだ。

 チーム2冠王のスラッガーの早期回復に、関係者はいちるの望みを託している。秋山幸二監督(48)は「手術したら(シーズン中には)戻ってこれない。(症状が)治まることもあるので、様子を見てから決める」と話した。東チーフトレーナーも「手術する可能性の方が大きいが、たまに(症状が)治まる場合がある」と、数日間での症状改善に希望を残した。それでも、半月板損傷は圧倒的に手術するケースが多い。いずれにせよ、ともにチームトップの24本塁打、74打点をマークしたオーティズ長期離脱は確実となった。

 10月中旬のクライマックスシリーズ復帰さえも危ぶまれる。今年5月下旬に左ひざの内側半月板を損傷した山崎が約1カ月半で2軍戦復帰したが、本来の動きには程遠い状態。昨秋に半月板損傷の手術を受けた松中のケースでは、バットを振るまでに3カ月を要した。オーティズも完治まで最低2カ月はかかるとみられる。球団は米国で手術を受けさせるケースも視野に入れている模様だ。

 シーズン佳境を迎え、チームは窮地に追い込まれた。秋山監督は「いるメンバーでカバーするしかない」と厳しい表情で語った。5日に出場選手登録を抹消されたオーティズに代わり、この日李■浩が出場選手登録。いきなり代打で3号ソロを放った。この日の西武戦はサード松田&レフト松中の先発オーダーだったが、今後はサード李 ボム 浩&レフト松田のケースも選択肢になる。7年ぶりの優勝へ、オーティズ不在を、チーム一丸となってカバーするしかない。※■は木ヘンに凡

 [2010年8月7日11時31分

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