ヤクルトの球団マスコットつば九郎が、相撲界の八百長問題に巻き込まれるピンチに陥った。昨年から地元東京のファン層拡大のため「つばさんぽ」を企画し、都内の名所を回っている。昨年は5月1日に両国国技館を訪れ、今年も関係者を通じて相撲協会側から同様のオファーが入っていた。4月後半には実現する予定だったが、球団関係者は「この先どうなるのか心配です」と気をもんでいる。

 昨年は相撲教習所で勉強し、商店街のちゃんこコーナーなどを体験。安美錦や雅山とともに、子どもたちと記念撮影に納まった。ただ今年はその時期に相撲界自体がどういう状況にあるかが不透明。思わぬ余波に巻き込まれた格好だ。

 ヤクルトは昨秋のファン感謝デーに相撲協会公式キャラクター「ひよの山」を招待するなど、積極的な交流を図ってきた。野球賭博問題が起きて断念したが、シーズン中には千代大海(現佐ノ山親方)を始球式に呼ぶ企画だって進行していた。

 つば九郎はすでに1月に東京タワーを訪れ、月1度のペースで名所を訪れる11年版「つばさんぽ」をスタート。相撲界の現状を知ってか、知らずか、オープン戦開始前日の24日にはキャンプ地沖縄入りする予定。前回の国技館訪問時は「すもうはおくがふかい」と筆談したが、果たして力士との再会は実現するのだろうか。【前田祐輔】

 [2011年2月5日7時57分

 紙面から]ソーシャルブックマーク