チーム第1号本塁打は、「オレ流」を追い求める育成の星、麻生知史内野手(23)が放った。ヤクルトは11日、沖縄・浦添市民球場で今季初の紅白戦を行った。6回1死一塁でフルカウントから、松井光のスライダーを左翼席に運び「今年最初の打席でアピールできて良かった」と喜んだ。09年育成ドラフト2位で日大国際関係学部から入団した。あこがれの打者には、中日落合監督を挙げる。「3冠王を3度取って、右にも左にもホームランを打てるところがすごい」。同監督の著書「落合博満の超野球学」を何度も読み込み、中堅に打ち返す打撃理論を学んだ。小川監督は「今まで野手で育成から支配下になった選手はいない。アピールできたんじゃない」と表情を緩めた。

 三塁の守備を含めて課題はあるが、今季初戦でセールスポイントのパンチ力を披露した。現在支配下選手は67人で、渡辺編成部長は「頑張れば、枠はある」。麻生は「支配下登録されて、1軍の試合に出場したい」と目標を掲げた。

 [2011年2月12日8時13分

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