【釜山(韓国)8日=金子航、浜本卓也】巨人長野久義外野手(27)が、アジアシリーズ初戦から守備にも就く。右膝打撲のため、今日9日のパース戦(オーストラリア)は指名打者で出場予定だった。だが、この日の全体練習で日本シリーズ以降、初めて本格的なノックを受けた。練習後、長野は「なぜノックを受けたのか、考えてみてください」とにやり。原監督は「長野は大丈夫だと思います」とゴーサインを出した。

 守備へと駆り立てられる、うれしい出来事があった。この日、三井ゴールデングラブ賞の2年連続2度目の受賞が発表された。「チームが優勝したことの次にうれしい。続けて取れたのをうれしく思います」と喜んだ。大西外野守備走塁コーチとともに、捕球だけでなく送球の軌道確認を毎試合前に行ってきた。その成果を発揮した。「大西さんからは『3年連続で取ってから』と言われているので来年も取りたい」と発奮材料にした。

 今季の失策数はわずか2。それでも「記録に残らないミスもあった。守備率10割を目指したい」と目標を掲げた。「もっと練習して頑張ります」。日本トップクラスの守備はもちろん、打撃に走塁と、長野がアジアの舞台でも見せつける。