湿っぽい話は性に合わない。人生は明るく楽しく。それを、お世話になった人にも分かち合えたら-。そんな思いで高砂部屋が、LINEの公式スタンプを作製し6日から発売された。

高砂親方(元大関朝潮)の原画は、漫画家の木村えいじ氏が90年代に青年親方の奮闘記として同親方(当時若松親方)をモデルに、マンガ雑誌に連載した「達磨」から転用。朝乃山らの画は、木村氏の実子の漫画家・沖田龍児氏が描いた。高砂親方のコミカルなキャラクターがにじみ出るなど「明るく楽しく」感満載の24種類のスタンプ。作製に至った思いは切実だった。

12月9日に65歳の誕生日を迎え定年となる高砂親方。協会には再雇用制度で残るが、師匠の座を後任に譲り渡す惜別の時だ。しかしコロナ禍の折、予定していた定年パーティーは中止。後援者に直接、会ってあいさつする機会は奪われた。

製作に携わった、おかみの恵夫人は思いを込めて話す。「ここまで部屋を育てていただいた皆さんに、お礼の言葉もかけられない中で、少しでも御恩を返せたら、そしてスタンプのイラストで楽しんでいただけたらという、ごあいさつがてらの気持ちを込めました」。収益は全額、コロナ関連など社会貢献にかかわる団体に寄付するという。【渡辺佳彦】

高砂部屋が作成した公式LINEスタンプ(高砂部屋提供)
高砂部屋が作成した公式LINEスタンプ(高砂部屋提供)
高砂部屋が作成した公式LINEスタンプ(高砂部屋提供)
高砂部屋が作成した公式LINEスタンプ(高砂部屋提供)