日本プロスポーツ大賞の授賞式典が20日に都内で行われ、10月にWBA世界ミドル級王者となったボクシングの村田諒太(31=帝拳)が殊勲賞に輝いた。

 高校、ジムの先輩にあたる前WBC世界バンタム級王者山中慎介も受賞した賞に「非常に光栄です。うれしく思います」と笑顔。5月の王座決定戦では判定で敗れたアッサン・エンダム(フランス)への雪辱を期した10月の再戦に勝利し、日本人では初めて五輪金メダリストとしてプロでも世界王者となった。「いい年でした。来年につなげていきたい」と初防衛戦が待つ18年を見据えた。

 偉業ゆえに師走は表彰式ラッシュの日々で、他競技の選手とも顔を合わす機会が多いが、「その空気感に助けられてます」と冗談めかした。本人が人見知りで、他アスリートとの話題に共通項がないことで会話がなかなか弾まないというが、「みんな明るかったらどうしようと思っていたんですけど、みんな人見知り」と苦笑。互いに似たもの同士で、「助けられている」という意外なアスリート事情を明かした。