UFCウエルター級タイトルマッチ5分5回は、王者カマル・ウスマン(33=ナイジェリア)が4度目の防衛に成功した。挑戦者ホルヘ・マスヴィダル(36=米国)を2回1分2秒、KO撃破。すさまじいバズーカ砲のような右ストレート一撃で沈めた。

圧倒的な強さをみせたウスマンは「何よりも、まずホルヘにお礼を言いたい。自分を上げてくれました。この試合に向け、緊張していましたが、自分の力、パフォーマンスが出せたのは彼のおかげだ。これからも、もっともっと強くなります」と決意を新たにした。

UFC14連勝となるものの、これまで寝技の攻防で勝負するイメージだったウスマンが打撃で快勝した。印象を変えるファイトだったが「セコンドから『基礎を大事に』と言われてきた。あとはシンプルにいこうと。基本は自分が(UFCの)パウンド・フォー・パウンドという事実です」と王者の貫禄をみせた。娘サティナちゃん(6)を抱きかかえながら笑顔もみせ「この後ろにいるボクの家族、仲間、チームがいなければ勝てません」と感謝した。

会場には約1万5000人の観衆がマスクを装着せずに集結。前日計量もファン公開で行われるなど、ワクチン接種が進んでいる米フロリダ州ならではの光景があった。それでもウスマンは「ジャクソンビル、みんなありがとう。安全に家に帰ってください」と観戦に集まってくれたファンに注意を呼びかけていた。