プロレスラーの藤波辰爾(67)が、8月28日に長期間の入院から無事に退院したアントニオ猪木氏(78)の様子について明かした。

同日の猪木氏のユーチューブでは、オンラインで藤波と会話した模様が配信されていた。藤波は「声にも張りがあって元気そうだった。一時は心配だったが顔もふっくらしていた」と印象を語った。入院前は家族ぐるみで食事をするなど交流を続けていた。「(亡くなった)奥様の三回忌のタイミングで本当に良かった。元気を与えるつもりだったけど、元気をもらった」と喜んだ。

今年5月に50周年を迎えた藤波は、10月末からツアーを開催する。「猪木さんにぜひ来てもらって『1、2、3ダー』を言ってもらいたい。サプライズが好きな人だから、みんなを驚かせて欲しい」と来場を期待した。

この日は17日のプロレスリングヒートアップ川崎大会(とどろきアリーナ)での調印式に出席。「今度は自分が元気な姿を猪木さんに見せたい」と意気込んだ。同大会ではユニバーサルとPWLWORLD2冠王者のTAMURAに挑戦する。7月にオファーを受けたが1度は保留。ここ数年はシングルでの対戦をほとんど行っていないだけに「ベルトの価値は重い」と慎重に検討していた。その後8月の大会で息子でプロレスラーのLEONAを通じ、対戦を承諾。「やってきたプロレスは今の時代と違うかもしれないが、彼に合わせる気は一切ない。持っているものをすべて出したい」と語った。昭和のプロレスで勝利し、猪木氏の退院に花を添える。【松熊洋介】