アマチュア全日本女子2階級制覇の晝田(ひるた)瑞希(25=三迫)が五輪金メダリストのライバルの前で上々のプロデビューを飾った。日本女子フライ級2位山家七恵(30=中野サイトウ)との女子スーパーフライ級6回戦で拳を交え、3-0の判定勝利。晝田は「女子のアマチュアに入江選手が革命を起こした。プロでは私が革命を起こしたと言われるようになりたい」と目標を掲げた。

東京オリンピック(五輪)の選考試合で五輪切符を争ったライバルで同五輪ボクシング女子フェザー級で金メダルの入江聖奈(21=日体大)もリングサイドで応援。試合後、晝田と対面した入江は「期待される中で勝つことの難しさは私自身も分かります。その中で勝ちきる晝田さんはすごい。アマボクシング界を引っ張ってきた晝田さんあっての私」と絶賛した。

1回に右目上カットに追い込む鋭い左をみせると、右フックでダウンを奪った。晝田は「最初にパンチをもらったのは私で8オンスはすごくてパニックになった。やってきたことの半分も出せなかったと思います」と反省も忘れなかった。一緒に取材対応した入江は「ヘッドギアなし、8オンスは、ちょっと考えられない」と驚きの表情を浮かべていた。

所属ジムの三迫貴志会長は「合格点。フルマークの判定勝ちはKOよりも難しい。チャンスがあれば、すぐにタイトル戦をやらせたい」とマッチメークに力を入れる意向を示した。入場曲には大好きなアニメ「セーラームーン」の主題歌を使い、シルバーのマント風ガウンで登場。ヘア、試合コスチュームともにピンク色で統一し、勝利後にはリングでバック宙まで披露。ド派手なプロデビューを締めくくっていた。