2度世界挑戦の経験がある元日本フライ級王者の黒田雅之(35=川崎新田)が2年8カ月ぶりの再起戦を飾れなかった。

アマチュア経験豊富なプロ3戦3勝の重里侃太朗(じゅうり・かんたろう、25=仲里)とスーパーフライ級8回戦に臨んだものの、0-3(75-77、74-78、73-79)の判定負けを喫した。序盤からサウスポー重里の左ストレートや左右アッパーに手を焼き、4回に左目上のカットに追い込まれた。終盤は左カウンターを浴びるなど苦しいファイトとなった。

黒田にとって19年5月に当時のIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦し、判定負けして以来のリングだった。当初、20年3月に決まっていた再起戦が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。その後、左上腕の腱(けん)断裂で長期離脱を経験。今回は1階級上げ、関西のホープ重里との再起戦に臨んでいたが、手痛い黒星となった。