女子プロレス団体スターダムに所属していた木村花さんが22歳で亡くなってちょうど2年を迎えた23日、母響子さんが5年ぶりにリング復帰を果たした。

東京・後楽園ホールで追悼興行「木村花メモリアルマッチ『バグース!』」を開催。第1試合からリングサイドで試合を見守っていたが、第3試合に登場したジャングル叫女(きょうな、31)に「私は木村響子と試合がどうしてもしたいです」と呼びかけられた。17年1月に現役を引退した響子さんは「待って。私は本当に体がぼろぼろで引退した。ぼろぼろすぎてもたないから引退した。無茶も休み休み言ってもらってもいいですか?」と困惑気味。それでも、会場の拍手に後押しされると「花の代わりにね。何もできないけど、リングに立つよ」と挑戦を受けた。

試合では、花さんと共通の得意技でもある蹴り技、ビッグ・ブーツを披露。最後は打撃戦で敗れたが、叫びながら技を繰り出すなど、熱い戦いを披露した。

ケガから1年7カ月ぶりの復帰となったジャングル叫女は「現役時代よりパワーアップしていました。私の対角に立ってくれて本当にありがとうございました」と、息を荒らげながら感謝した。花さんが19年に立ち上げたユニット「トーキョー・サイバー・スクワッド(TCS)」のメンバーで、親交が深かった。「2年前の今日、生きろ生きろと声をかけ続けていた。この2年、自分にかけ続けた言葉でもあった。生きるということはつらいこと、苦しいこと、痛いこといっぱいあります。でも、それが生きているということ。胸を張って言います。私は生きるって。そう思わせてくれたのは、一緒に戦ってくれた木村さん。本当にありがとうございました」と思いを語った。

5年ぶりの試合で敗戦した響子さんも、これには笑顔。3度頭を下げて、感謝を示していた。