プロボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(28=ワタナベ)が開催地変更をプラスに変えて4度目防衛戦に臨む。6月10日(日本時間11日)、メキシコのグアダラハラで同級正規王者エステバン・ベルムデス(26=メキシコ)との団体内王座統一戦に備え、23日には報道陣の取材に対応した。

19日に開催地が標高2240メートルのメキシコシティーから同1566メートルのグアダラハラに変更となり「だいぶプラスに働いている。高地トレとスパーリングと日本で調整できる期間が長くなったのはプラス」と前向きだ。

当初から主催者側から開催地変更の可能性も通達されており、京口は冷静そのもの。グアダラハラも低地ではないため、週2回の高地トレーニングを継続し、ミット打ちや走り込みなどで低酸素に慣れているという。さらに低酸素トレも減量面でプラスに働いており、調整も順調に進んでいる。京口は「(グアダラハラは)1500メートルになるし、(高地トレは)マイナスになることはない。以前よりも動きはキレているし、低酸素でも動くことができる自覚はある」と手応えを口にした。

ベルムデス戦に向けたスパーリングも計100ラウンドに到達したという。今後は110ラウンドまで積み上げ、今月下旬にはメキシコに向けて出発するとした世界2階級制覇王者は「100ラウンド以上なら上等だと。日本では仕上げるだけ仕上げていきたい。現地では体重調整になる」とのプランを設定した。

6月4日(同5日)には米カーディフでIBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(帝拳)が同級3位ジョー・コルディナ(英国)と初防衛戦、同7日にはWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(大橋)がWBC世界同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)との3団体王座統一戦、京口がトリとしてメキシコで団体内王座統一戦を控える。

京口は「今は国内だけでなく、海外でもという流れ。メキシコの防衛戦で爪痕、存在感は残したい」と強い決意を口にした。