30日にジム移籍初戦に臨むプロボクシングの元2階級制覇王者で、WBA世界スーパーバンタム級2位の亀田和毅(31=TRYBOX平成西山)が29日、神戸市内のホテルで行われた前日計量をクリアした。

神戸市中央体育館でウィリアム・エンカーナシオン(33=ドミニカ共和国)とフェザー級10回戦で対戦する。和毅はリミット57・1キロ、エンカーナシオンは56・8キロで一発クリアした。

初めて対戦相手と顔を合わせた和毅は「(印象は)見た感じのままですね。南米の選手は必ず回復してくる。計量後よりもリングに上がってからでしょう。自分は出し切るだけ。そのために練習してきた」と自信を示す。

エンカーナシオンはロンドン五輪代表のオリンピアンで、WBCラテンアメリカスーパーバンタム級王者。強打を誇る右ボクサーファイターで、超難敵といえる。しかし、和毅はあくまで通過点ととらえている。「初めてのフェザー級での試合。自分の中でも挑戦で、ここでいい試合をすればフェザー級でも戦える。(エンカーナシオンは)いい相手になる」と言った。

計量会場には長男の望有(ゆあ)くん(2)ら家族も駆けつけた。国内の試合で家族が来るのは初めてになるという。「やっぱり気合が入る。自分のスタイルでいい試合をしないと、次につなげないと進めない。盛り上がる試合を見せます」と、早くもファイティングポーズを覚えたかわいい息子にも誓った。【実藤健一】