WBO世界ライトフライ級2位岩田翔吉(26=帝拳)が世界初挑戦で王座獲得を逃した。同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)に挑戦し、0-3で判定負けを喫した。過去早大出身ボクサーの世界挑戦は高山将孝、三谷大和、佐々木基樹に続き4人目だったが、同大出身初の世界王者誕生はならなかった。
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岩田翔吉 | ● | 判定 0-3 | ○ | ゴンサレス |
◆ラウンドVTR◆
1R
世界初挑戦の岩田は精悍(せいかん)な表情でリングに上がった。一方、2度目の防衛戦となる王者ゴンサレスはリラックスした笑顔で入場した。開始のゴングが鳴ると、岩田がいきなり右ストレートをヒット。前進してプレッシャーをかける。サウスポーの王者はフットワークを使ってリングを旋回。1分20秒すぎに岩田の右ストレートで王者の顔がのけぞる。2分すぎには岩田の右フックがボディーに決まる。両者手数は少ないが岩田の有効打が上回る。
日刊採点:10-9(岩田)
2R
2回も岩田は開始から前に出てプレッシャーをかける。王者は左右に動きつつ、時折パンチを繰り出すが、岩田に届かない。1分20秒すぎに王者の左ストレートが岩田の顔面をとらえる。2分10秒すぎに、岩田が左ボディーを放った瞬間、岩田の頭がゴンザレスの頭に当たり、王者はスリップダウン。倒れ込んだまま痛がり、なかなか立ち上がれなかった。その後、しばしの休憩を挟んで試合再開。ともに有効打は少ないが、前に出続けた岩田がやや優位か。
日刊採点:10-9(岩田)
3R
序盤は王者の左ストレートがヒット。岩田はなかなか距離を詰められず、動き回る王者を捕まえることができない。1分20秒すぎ、岩田の打ち終わりに王者の左ストレートがヒット。1分50秒すぎに岩田の左ボディーがヒット。王者が体を丸めた。残り30秒から岩田が圧力を強めてボディーブローと右ストレートが決まる。王者は右目上をカット。
日刊採点:10-9(岩田)
4R
開始早々、岩田が初めて左アッパーを見舞う。1分すぎに右ボディーブローもヒット。直後のバッティングに王者がいやな顔をする。王者も前に出て打ち合いにでる。1分50秒、岩田の左ボディーブローが決まり、王者が痛がって後退。岩田は一気に左右ボディーブロー、右ストレートをヒット。完全にペースをしょうはく。
日刊採点:10-9(岩田)
5R
王者の足が序盤ほど動かなくなり、ガードを固めて打ち合うシーンが増えた。王者も前に出て積極的に手数を出し始める、岩田と打ち合いに。ボディーブローが相打ちに。残り40秒、岩田のボディーがヒット。終盤に王者も左ボディーブローをヒット。互角の打ち合いに。
日刊採点:10-9(ゴンサレス)
6R
王者が前に出る。序盤と戦い方を完全に変える。前半は王者が積極的に手数を出すが、有効打はない。1分20秒すぎに岩田の右ストレートが決まる。1分40秒すぎに岩田の左右ボディーブローが決まる。終了間際に岩田の右ストレートから連打がヒット。王者がのけぞる。
日刊採点:10-9(岩田)
7R
開始からボディーの打ち合い。接近戦での打撃戦に。1分すぎから王者の前に出ながらの左ストレートが再三ヒット。岩田も右ストレートを返すが単発に。お互い譲らぬ打ち合いも、王者が手数と技巧でやや上回る。
日刊採点:10-9(ゴンサレス)
8R
王者が開始から左ストレートを振り回して前進。力強い左右パンチを振り回す。中盤から王者はフットワークも使って幻惑。岩田のパンチは的中率がやや落ちる。岩田はロープに詰めて右ボディーブローを決めるが、王者はクリンチに逃れる。終盤は岩田が右ストレート、右フックと攻勢に出る。微妙なラウンドも、終盤の攻撃で岩田か。
日刊採点:10-9(岩田)
9R
ゴンサレスが再び足を使う戦いに。中盤はボディーブローの打ち合いに。1分すぎからの接近戦で岩田は強引に前に出てボディーブローを乱打。1分半ごろから岩田が相手をロープにつめて打撃戦に。終盤に王者も左右強打を顔面にヒット。
日刊採点:10-9(岩田)
10R
王者が開始から左右強打を振るって勝負に出る。岩田はクリンチに逃れる。その後、岩田はボディーブローをヒットするが、王者も左ストレートを返す。1分半に岩田も右強打を返す。岩田も前に出てパンチを繰り出すが、王者は足を使ってにげる。
日刊採点:10-9(ゴンサレス)
11R
岩田が左ジャブを出しながら前に出る。王者は足をつかって逃げる。王者は下がりながらも左パンチをヒットさせる。岩田が入ろうとした瞬間に王者に左ストレートを狙われる。1分半すぎに王者の右フックがクリーンヒット。1分40秒すぎ岩田の右ボディーブローがヒットするが、王者は連打を許さない。
日刊採点:10-9(ゴンサレス)
12R
ともに明確に取ったラウンドのないまま最終回に突入。王者はフットワークを使ってリングを旋回。岩田は前に出て追うが、パンチはなかなか当たらない。1分半すぎに岩田のボディーブローがヒット。その後、ロープに詰めて右ストレートでヒット。王者の膝がゆらぐ。残り1分。王者は足を使って逃げる。岩田はボディーブローをヒット。その展開のまま試合終了。
3人のジャッジによる判定は、3ー0で王者が防衛に成功した。
日刊採点:10-9(岩田)