プロボクシング元WBC世界バンタム級暫定王者で現WBA世界同級2位の井上拓真(27=大橋)が「走行フォーム改造」でボクシングの安定感をアップさせる。

4月8日の東京・有明アリーナで同級3位リボリオ・ソリス(40=ベネズエラ)との同級王座決定戦を控え、前4団体統一同級王者の兄尚弥(29)、先月、現役復帰した元日本スーパーライト級王者のいとこ浩樹(30=ともに大橋)と静岡県内で3日間の走り込み合宿に臨み、1日に打ち上げた。

3人の中でただ1人、次戦が発表されており、世界戦まで残り1カ月強となった。今合宿では走るフォームを修正し、合宿最終日には1分間のインターバルを入れた800メートル×6本の走り込みなどに取り組んだ。

体のバランスや連動を意識の「フォーム改造」となり「これをボクシングにつなげていきたい。多少なりにバランスも良くなってくると思う。ちゃんと合宿をやりきれたし、点数をつけるなら100点でいい」と満足そうな表情を浮かべた。

19年11月、WBC世界同級正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)との団体内統一戦に敗れてから約3年5カ月で迎える世界戦。兄尚弥の王座返上を待ち、ようやく巡ってきた世界王座返り咲きのチャンスだけに気合十分だ。

21年11月以降はスーパーバンタム級を主戦場としてきたものの「約2年ぶりのバンタム級ですが、もともとスーパーバンタム級の体をつくったつもりはない。いつも通りの練習でバンタム級まで落とせると思う」と自信に満ちあふれていた。