米主要ケーブルテレビ局「ショータイム」が年内でボクシング中継を終了することが分かった。17日(日本時間18日)、複数の米メディアが報じたもの。ショータイムの親企業となるパラマウント・グローバル社が廃止することを決断したたという。1986年3月、ミドル級統一王者マービン・ハグラー(米国)-ジョン・ムガビ(ニカラグア)戦からボクシングの中継をスタートし、約37年間、放送を続けていた。

13年2月には無敗の元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)と6試合契約を結ぶなど人気カード中継してきた。15年5月にはメイウェザー-マニー・パッキャオ(フィリピン)戦を同じケーブルテレビ局でボクシング中継のライバルだったHBOと共催。PPV(ペイ・パー・ビュー)の購入者が460万件という記録をマークした。17年8月にはメイウェザー-元UFC2階級同時制覇王者コナー・マクレガー(アイルランド)戦も独占中継していた。

今年もウエルター級4団体王座統一戦となったテレンス・クロフォード-エロール・スペンスJr.(ともに米国)戦、4団体統一王者同士の対決となったサウル・アルバレス(メキシコ)-ジャーメル・チャーロ(米国)戦も中継するなど、ビッグマッチを放送してきた。

既にHBOは18年12月、ボクシングのテレビ放送から撤退していた。11年11月からショータイムのスポーツ責任者を務めているスティーブン・エスピノーザ氏は「会社が今年末にショータイム・スポーツを閉鎖することを決定した、という今朝のニュースを共有したのは非常に残念なこと。会社の決定は、我々が近年取り組んだ仕事や長く誇り高い歴史を反映してものではない。残念ながら急速に変化するメディア市場において、同社はリソースの割り当て、優先順位の再設定、再構築という難しい選択を迫られた」などと声明を発表した。

ショータイムは、プロモーターのアル・ヘイモン氏が率いるPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)と13年から独占契約を結んでいる。11月25日、12月9日にボクシング中継を予定しているが、この2興行が最後の中継になるようだ。